仕事の話

パティシエの労働環境

こんにちは!パティシエブロガーのとこです。

ここでは、福岡のレストラン、ホテルやケーキ屋さんを経験したパティシエの私が、

パティシエの労働環境について説明します!

これからケーキ屋さんで働きたい!という方や、

ニュースで見たことあるけど実際どうなんだろう?

と思ってくださる方にも役に立つ情報だと思いますので是非ご覧いただければ嬉しいです(*^^*)

この記事はこんな方におススメ
  • これからケーキ屋さんで働いてみたいと思っている人
  • 就職で個人店、ホテルで迷っている人
  • ケーキ屋さんの労働環境に興味のある方

書こうと思ったきっかけ

全国的なニュースとしてご存じの方もいらっしゃると思いますが、

先日、某菓子店の労働時間残業が多すぎることを労働基準監督署から

何度か是正勧告を受けているという事が公にされました。

このニュースを見た私自身、そのお菓子屋さんと同じように個人店で

働き、転職後ホテルパティシエとして働いた経験があります。

その上で私なりの考えと共に、パティシエという職業に興味をもっている方たちに

少しでも現実をわかっていただけたらいいなと思い、

この題について記事を書こうと思いました。

個人店の労働環境

皆さんが思い浮かべるパティシエという職業の働く場所として

一番思い浮かべやすいのはこの個人店(町のケーキ屋さん)

ではないでしょうか?

働く場所として1番ポピュラーではあり、

求人も多く、入れ替わりも多いので働きたい

と思っている人からしたら入りやすいです。

ただ、労働環境は本当に様々で、一般的な会社勤めの方からしたら

「そんなことある!?」と思われる箇所が多々見受けられます。

福利厚生

実際、私が働いたことのある店舗では

保険、年金がついてなかったところがあります。

その為、お給料の中から自分で健康保険、国民年金を全額支払い、

家賃、光熱費等も払って、せっかく貯めていた貯金が

少しずつ減っていくことに恐怖を覚えました

拘束時間も1日14~16時間(閑散期でも)

休みは週1日

正社員=仕事が終わるまでが労働時間

みたいな感じで残業という概念がないので

お店側からしたら本当に都合よく働いてくれる労力です

休むことに対して罪悪感があったので

有給休暇の消化も難しく、やめるときに取得するのも

勇気が必要でした。

※ただ、本当にお店によって労働環境は変わりますので

これは私の体験談として見てくださいね!

やりがい

この時の私のやりがいは、まず「看板商品」を作れるようになること!!

看板商品ということは、お店の顔なのでトップの人しか作れず

それさえ作れたらこのお店のことを全部知ってるのと同じことだから

そこまでは頑張ろう!という気持ちでした。

それと同時に「この先輩みたいにじょうずになりたい!」と 

ナッペや絞りやパイピングを練習しておりました

この練習の時間は基本的に勤務時間外にするものだと教わっていたので

それでも上手になりたくて練習をしていました

初就職の職場では、何もわからないので毎日が覚えることの連続で、

きつい場面もありましたが、今となってはその知識が糧になっています

この後にホテルに転職して、勤務時間の概念がまるで変りましたが…(笑)

働くのが続く人の特徴

1.とにかくこのお店が好きで働きたい!と思える人

ケーキ屋さんは本当にお店ごとに決まりとか作り方の癖もありますので

好きなお店でなければ納得できない所がでてきて、やめたくなってしまうケースが多いです。

2.お給料よりやりがい、技術を得たいと思っている人

専門学校などで習った知識が生かしやすく、

ケーキの飾りから、生地やムースなど、お菓子に触れる時間が長いので

色んなケーキを作れるようになりたいと思える事が大事だと思います。

特に、オーダーメイドのキャラクターケーキを扱っているお店であれば

オーダーメイドならではの技術が身につきます!!

3.最終目標がはっきりしていて、期間が明確な人

いつも効率を考えて時間との勝負という職場なので

定時に来て定時に帰るという職場環境ではないと思います

そんな中でも「自分のお店を出すためにここで

トップになるまで勉強のために働くんだ!」

みたいな、明確な目標があればある程度の障害があっても

乗り越えていけると思います。

それでも、思ったよりきついとか人間関係がしんどいという事も

あるので、無理しない程度に自分の目標に向かって

働いてほしいです。

ホテルの労働環境

福利厚生

ホテルは営業形態の規模が大きいため、

福利厚生はしっかりしている事が多いと思います

私の元職場は勤怠管理もしっかりしてました

残業に関してはある程度みなし残業代が含まれている場合が

あり、その時間以上の勤務になると残業代が発生したりしました

あまり多すぎると労基からの指摘が入るので、

忙しい月以外は働きすぎないように総務の方と確認をしながら

勤務時間の管理をしてました

後、正社員よりアルバイトの方が多く

アルバイトから正社員に登用するのは結構難しいです。

アルバイトでも生活はできると思いますが、

夏場の閑散期など落ち着いているとき

早く上げられたりして、手取りが結構少なくなったりするので

少し気を付けた方がよいかもしれません。

やりがい

ホテルが個人店と違う身に着けられるスキルは

皿盛りのデザートが作れる、結婚式のデザート、ウエディングケーキ

に関われることですかね!

一生に一度の結婚式のケーキを担うことは

とても責任感のいることですが、

パティシエを目指すなら作ってみたい!と

思う人も多いと思います。

また、ケーキ販売をしているホテルでは

個人店ほどの量ではないけれど

生地やムースを作るので、スキルも付くでしょう

たまに料理部門の手伝いなどもありました!

それはそれで気分転換になって私は楽しかったです(*^^*)

働くのが続く人の特徴

1.人と関わることが苦でない人

お店の規模にもよりますが、

色んな部署があり、人の数が個人店よりも多いので

連絡や報告がキチンとできる方が

トラブルも起きにくいと思います

2.同じ作業を長く続けられる人

1回に100個単位で仕込みをするので

1個の作業時間が余裕で1時間を超えたりします!

ずっとアイスを抜いたり、ずっとゼリーを容器に流したり…

ほぼ1日かけてブドウの皮むきをしていた時もあります(笑)

3.お菓子もお料理も興味がある人

パティシエで採用されている場合は大丈夫ですが、

結構採用時に料理かパティシエか選べず

パティシエ部門に空きが出るまで料理の方で

働く場合もあります。

なので「絶対お菓子じゃないといやだ!!」

と考えている人はきちんと配属先を

確認して働くことをおすすめします!

工場の労働環境

福利厚生

工場も営業形態の規模が大きいため、

福利厚生はしっかりしている事が多いと思います

勤務時間もきっちりしています

パティシエという職の中では1番整っている環境だと思います

やりがい

工場の最大の特徴は

ずーーーっと同じ作業を繰り返すことです。

パティシエという職の中でも1番規模が大きいので

1回に作る数がとても多いです。

休憩時間以外ずっと同じ作業という事もあると思います

(特に新入社員頃とかは)

工場でも規模に大小あるので、差はあると思いますが

その中でのやりがいは、お給料になってくると思います!

ボーナスも、パティシエという職の中では1番良いので

それがやりがいになるかもしれません。

働くのが続く人の特徴

1.THE 同じ作業大丈夫な人

先ほどでも書いたように

ずっと同じ作業の繰り返しなので

それに耐えられるかどうかは

大きい基準になります

2.黙々と作業したい人

工場内の人とのかかわりはあると思いますが

個人店のようにお客様と関わる事はまずないので

あまりオープンな性格ではない人は

向いてるかもしれません

3.お金貯めたい人

パティシエという職の中でとなりますが

工場のお給料が1番良いので

単純作業も平気で、給料明細をみて

「よし!来月も頑張ろう!」と

思える人には向いていると思います

レストランの労働環境

福利厚生

レストランは個人経営であれば

先ほどと同じケーキ屋の個人店と同じような

感じの所が多いと思います

何店舗かあるような店舗であれば

規模が大きければ大きいほど充実

していると思います

休憩はランチとディナーの間の時間で

仕込みが終わり次第とるような感じです!

やりがい

レストランパティシエは

流れてくるオーダーに対しての対応速度や

アレルギーなどにも対応でき、代用品が作れる知識、技術

が大事になります。

レストランではその場でお客様が召し上がるので

アレルギーの間違いがあっては命に関わります。

「知りませんでした」では済まされないことです。

仕入れている材料の中に意外と添加物として

使われているものなどもあるので、

アレルギーに関しての知識はとても大切です

あと、レストランの中で働く割合としてパティシエの人数は

1~2人ととても少なく、デザートの開発なども

行わなければいけないので、ある程度知識がある上で、

料理との相性も考えながら作らなければいけないので

ある程度料理の知識も必要です。

働くのが続く人の特徴

1.ある程度お菓子の知識があって、料理と合わせたデザートが考えられる人

レストランデザートの特徴は

コース料理の締めに何がふさわしいか

季節も考慮してお客様に満足して帰っていただけるものが

作れるかが大事です

お菓子の知識はもちろん必要ですが

それと同時に料理の知識もないといけないのです。

2.臨機応変に対応できる人

レストランでは、オーダーされてからデザートを

仕上げるので、温かいものはできるだけ熱々で

冷たいものは溶けない内に、1番美味しい状態で

お客様にお届けしなければなりません。

同じテーブルで色んなデザートを頼まれたときに

その「おいしい状態」を保ったまま

仕上げられるように考えて対応できる人は

向いていると思います!

3.料理にも積極的に参加できる人

レストランではほぼ料理人で、

お料理の後デザートを食べるため

デザートが出るまではお料理の手伝いに

入ることが多いと思いので

どちらの勉強にもなると思います

最後に

いかがでしたか(*^^*)?

意外とパティシエの働き方にも種類が

あるんだな~と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

もしわからないことや、就職や職場で困っている事が

あれば私のできる範囲でお答えしますので

お問い合わせも気軽にしてくださいね♪

これからパティシエとして働きたい方や

興味のある方のお役に立てたら嬉しいです!

結構ハードなことばかり書いてる…と思われる方も

いらっしゃるかもしれませんが、飲食業は本当に

離職率も高く、私も離れていく人たちをたくさん見てきました。

その中にはお菓子は好きだけど人、職場が合わない

体力がついていかないなどがほとんどで

せっかくお菓子が好きで、専門学校まで卒業してパティシエとして

働いているのに、悪い環境のせいで

好きだったものが嫌いになるのは悲しいです

環境がよければもっと一緒に働けたのでは

と思うことも何度もあります。

職人業界なのでこだわりが強い人が多く

未だに「昭和の働き方」が根付いているところが多いと思いますが

今回のニュースをきっかけにお菓子業界自体が

もっと働きやすくなったらいいなと思います!!

そんな思いを込めまして、これからもこのブログにて

色々発信していきますのでよければお付き合いくださいませ(*^^*)!

最後までご覧いただきありがとうございます。

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