たまご

こんにちは!パティシエブロガーのとこです。

ここでは、福岡のレストラン、ホテルやケーキ屋さんを経験したパティシエの私が、

たまごについて説明します!

これからお菓子の事を学びたい!という方や、分かってるけど復習のために

と思ってくださる方にも役に立つ情報だと思いますので是非ご覧いただければ嬉しいです(*^^*)

この記事はこんな方におススメ
  • これからお菓子を学びたい人
  • お菓子作りを始めて、知識をつけたい人
  • お菓子を作るのが好きな人

たまごとは

卵は卵黄、卵白、卵殻、卵殻膜で構成されています。

卵重や鶏種によって多少差はありますが、通常1個当たり60g前後のものが多いです。

構成比は卵黄26~33%、卵白45~60%、卵殻・卵殻膜10~12%です。

全卵

成分 水分75% タンパク質13% 脂質11%

重さ的にみると、基本的に卵黄が約20g、卵白約40gと

なっていますので、水分の方が多くなりますね! 

卵黄

成分 水分50% タンパク質15% 脂質33%

脂質が3割もあり、お菓子を作るうえで濃厚さコクを出すのに必要なのが卵黄です。

その為、濃厚なプリンなどを作るときに大量に使われる卵黄の後、余る卵白の処理が大変でした…

卵白

成分 水分90% タンパク質10%

成分をみると、9割水分ということがわかります。その固形分の約93%はタンパク質であり、

表面張力が小さく、空気と触れている面で固まる性質があります!

その為、泡立てると卵白が空気を抱き込み安定した気泡ができます(*^^*)

この性質が、お菓子のボリュームを保つのにかかせないのです♪

性質

見出しだけ見ると「漢字ばっかり…」となりそうですが、お菓子を作るうえで欠かせない性質

つまり、これが分かっているとわかっていないとでは全然違いますので

頑張って理解しましょう(*^^*)!

起泡性

先ほどの卵白の部分で少し話しておりますが、これは卵白の性質です。

空気を抱き込み、空気に触れる面が固まることを利用した起泡性は、

卵の鮮度やph、温度、一緒に使う材料によって変化します。

温度が上がると、安定性は悪くなるけど泡立ちはよくなります

逆に冷たい卵(冷蔵庫から出したばかり)であれば、

泡立ちにくいけど、安定した泡になります

今流行している台湾カステラもこの性質がなければ成立しませんね!

ちなみに私の経験した現場では、

ケーキの様な、全卵で泡立てる場合は

温度を上げてふわふわに泡立てることが多く、

卵白だけでメレンゲを作る場合は、

冷蔵庫で冷やした卵白を使い、安定したメレンゲを使っておりました!

乳化性

これは脂質の多い卵黄の性質です

乳化とは、本来混ざらない水と油が均一に混ざっている状態の事であり、

その、乳化された状態のものを乳化液、乳濁液といいます

卵黄にはリポたんぱく質コレステリンレシチン

という成分が含まれておりそれぞれ特徴があります

リポたんぱく質

水中油滴型の乳濁液を作る 

【水中油滴の物(例)マヨネーズ、生クリームなど】

コレステリン

油中水滴型の乳濁液を作る 

【油中水滴の物(例)バター、マーガリン】

レシチン

強い乳化力を持っている

その為、卵黄を使用すると均一に混ぜることができます

しかし、pHや温度、攪拌方法などに影響されるので注意が必要です!

熱凝固性

卵は加熱すると凝固します

全卵であれば水分で希釈し、好みの硬さに固めることが出来ます

しかし、加える水分が増えるほど、凝固が弱くなり、凝固するまでの温度が高くなり

注意! 7倍以上の水を加えると熱を加えても固まらなくなってしまいます

プリンや茶わん蒸しを思い浮かべていただいたら

なんとなく想像していただけると思います(*^^*)

そして、卵白と卵黄では凝固する温度が異なります!

卵白の凝固温度

58℃ 凝固が始まる
62~65℃ 流動性を失う
70℃ ほぼ完全に凝固する
80℃以上 硬く凝固する

卵黄の凝固温度

 65~70℃…完全に凝固する

メイラード反応

砂糖、特に転化糖と加熱するとメイラード反応を起こして着色します

お菓子やパンの焼成の際、艶出しの目的で表面に塗るのはこのためです

また、卵を主体とするときは、着色が強くなるので注意が必要です

玉子のサイズと重さ

スーパーでよく見るたまご、意外と「安い!」と思ってみたら

MSサイズやばらばらサイズが多く、きちんと計量すれば問題ないのにレシピに

「Mサイズ1個」とかで書かれてたら「あわわ」となっちゃいますよね(^^;)

そんな時は、この表をスクショしていればもう安心です★

殻の重さも入っているのでご注意ください!!

サイズ重量(※殻を含む)
SS40~46g未満
S46g~52g未満
MS52g~58g未満
M58g~64g未満
L64g~70g未満
LL70g~76g未満
参考:日本卵業協会 

卵黄の大きさは変わらない!?

実は、、、そうなんです!!

どの大きさの卵でも、卵黄の重さは約20g

大きい卵であればその分多くて喜びたくなりますが、

卵黄の大きさは変わらないので、ただ卵白の量が多くなるだけなのです…

(2個入り卵黄の卵になると別ですが)

ということは、卵白が増えて味が淡泊になる可能性も、、、

お店によっても、あえて小さいサイズの卵を使用して

卵黄の比率が多くなるようにして

味が濃厚になるように調節したりしているそうです!

保存方法

冷蔵保存(生食用は10度以下)で、

消費期限または賞味期限以内に処理することが大切です

ほかに注意しなければならない点としては、卵の表面には無数の微生物が付着するため

割卵後は手を洗うようにしましょう!

(私は実際サルモネラ中毒になった事があるので、毎回手を洗わないと気がすみません…)

色んな卵

液状卵

全卵、卵白、卵黄の3種類があり、

私の今までの職場の中で、ケーキ屋さんの時は

割卵された全卵をよく使用しておりました。

生地を大量に仕込むうえですべて割卵となると膨大な時間がかかるので…

凍結卵

全卵、卵白、卵黄の3種類あり

殺菌済み未殺菌のもの、加糖されたものとされてないものがあります。

加糖の物を使う際は、糖類の分量に気を付けましょう

(10%の加糖であれば、卵黄の分量の10%を加える砂糖の量から引いてから使う)

-18℃で1年ほど保存できるので保存性がよいです

また、解凍した卵白は粘度が低いことや、卵黄は塊ができやすいので注意です

そして最も大切なのは解凍で、8~24時間かけてゆっくり解凍することが大切です

また、凍結全卵の場合、攪拌が不十分の場合卵黄が表面に浮いてきて不均一な状態になるので注意しましょう

ホテル勤務の場合、一番使い勝手が良いのがこの凍結卵です

なぜならパック詰めされている分、殻の異物混入の危険がないことと、

殺菌済みの為、食中毒の危険がすくないからです!

ただ、凍結保存なので冷蔵庫で2日ほど入れていないとしっかり解凍できず

解凍のタイミングが難しかったですね…

乾燥卵

全卵、卵白、卵黄の3種類あり

1番ポピュラーなのは乾燥卵白で、メレンゲの質を安定させるために加えて使います

1年以上の保存が可能ですが、

注意!湿気、光、熱、空気に当たらないように保存すること

水で希釈して使用する際、乾燥全卵の水和液はほとんど泡立たないのですが、

最近は起泡するタイプの物もあるので使用目的によって使い分けましょう

乾燥卵の水希釈の目安乾燥卵の量水の量放置時間
乾燥全卵4~5時間
乾燥卵白2~31時間
乾燥卵黄6~73時間

最後に

いかがでしたか(*^^*)?

普段何気なく見ていて使っているたまごですが

意外と色んな性質が含まれていて

お菓子作りには欠かせない食材です°˖✧

もしわからないことがあれば私のできる範囲でお答えしますので

お問い合わせも気軽にしてくださいね♪

これからもお菓子の知識や作り方について

色々発信していきますのでよければお付き合いくださいませ(*^^*)!

最後までご覧いただきありがとうございます。

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